最近話題の仮想通貨「IOST(アイオーエスティー)」。特徴から注意点・今後の動向まで。

仮想通貨「アイオーエスティー」は、国内仮想通貨取引所のコインチェックやOKCOIN JAPANが取り扱いを始めました。そのため、少しずつ注目を浴びるようになっていますが、まだご存じでないという人も多いでしょう。

そこでこの記事で、「アイオーエスティー」の特徴や将来性、注意点、購入方法などについて解説するので、参考にしてください。

「IOST(アイオーエスティー)」の特徴

まずは、「アイオーエスティー」の主な特徴をピックアップしてみましょう。

送金スピードの速さ

仮想通貨を送金に使う場合にネックになるのがスピードの遅さ。たとえば、「ビットコイン」の場合、処理速度が遅いので、支払いに数分間もかかります

クレジットカードの場合、時間がかかるときでも10秒もあれば、処理・送金が完了します。かなり差がありますね。

一方、「アイオーエスティー」なら、1秒間に8,000件もの処理が可能とされ、処理・送金スピードはとても速いです。クレジットカードよりもスピーディー。そのため、「アイオーエスティー」を決済や送金で使おうという動きが広がる可能性があります。

PoBを採用

「ビットコイン」や「イーサリアム」などの仮想通貨では、取引承認作業の方式にPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用。PoWには様々な問題があり、そのうちの一つがスケーラビリティ問題です

スケーラビリティ問題のスケーラビリティとは、利用者や仕事量の変化・増大に柔軟に対応できる能力のこと。仮想通貨でスケーラビリティ問題といった場合は、まずブロックサイズの上限を超えた取引で、処理が追い付かず完了までに時間がかかることです。そして、取引承認作業は報酬の高いものが優先になり、手数料がどうしても高くなってしまいます

また、PoWでは、より早く計算処理した人に報酬獲得の権利が与えられます。ということは、高性能なコンピューター所有と十分な電力確保ができる人に、権利が集中しやすかったのです。そのため、非中央集権型の仮想通貨が、実際には一部の人たちに独占されていました。

それに対して、「アイオーエスティー」は取引承認方法にPoB(プルーフ・オブ・バーン)を採用。PoBではアカウントからの投票やコミュニティへの貢献度などが権利獲得の決め手。したがって、コンピューターの処理能力も関係ないので、スケーラビリティ問題の発生はなし。また、一部の人に権力が集中することもありません

EDSも採用

「アイオーエスティー」では、EDSという技術も採用し、スケーラビリティ問題に対処しています。EDSでは、取引に関係する作業を分割・並行させることができます。これで、ネットワークの作業スピードが向上し、送金スピードも上昇。余計な手数料も必要なくなりますから、スケーラビリティ問題の解消に大いに役立ちます。

Java Scriptに対応

「アイオーエスティー」対応のプログラミング言語はJava Script。Java Scriptを使用するエンジニアはとても多いですから、「アイオーエスティー」から簡単にスマートコントラクトを開発できます。エンジニアにとっても開発のハードルが低いのが「アイオーエスティー」です。

参加するコンピューターの負担が軽い

これまでの仮想通貨取引では、所有のコンピューターを参加させるために過去のブロック全部を保存するという手順が必要でした。しかし、これではコンピューターの負担が大きくなります。

「アイオーエスティー」ではこの点についても改善がなされ、最新のブロックのみを保存する仕組みになっています。これでコンピュータの負担も軽くなり、参入者増加への道も開けるでしょう。

「IOST(アイオーエスティー)」の今後

「アイオーエスティー」の価格は2021年9月前半に大きく値を上げて、一時期9円前後になりました。その後は下降気味の展開で、2円くらいにまで下がりました。2022年2月16日時点では3.1円超程度になっています。では、今後どのような値動きになるでしょうか。占ってみましょう。

認知度の向上

すでに説明したように、「アイオーエスティー」ではPoBを採用し、スケーラビリティー問題の解消を図っています。また、セキュリティも高く、処理速度が速いなどのメリットもあります。さらに、金融庁登録のホワイトリストにも入っているという特徴もあり。

それだけに、認知度が向上し、高い評価を受けるようになれば、利用者の増加と価格上昇も期待できます。

DeFi市場の広まり

DeFiとは、分散型金融のことで、一口で言うと、中央管理者の存在しない金融仲介アプリケーションのことを言います。これまでの金融取引では、銀行や証券会社、証券取引所、生命保険会社などの中央管理者がお金の流れを管理していました。一方、DeFiでは取引記録が保存されるのがブロックチェーン上で、承認は利用者がします。つまり、非中央集権型の分散型金融というわけです。

2020年にはこのDeFiが大ブームになり、関連する仮想通貨の価格が大きく上昇。「アイオーエスティー」もDeFiを取り入れていますから、その影響を受けた格好です。

今後DeFiがさらに広まれば、「アイオーエスティー」の評価も上がり、普及も進むと思われます。また、「アイオーエスティー」のDeFiは、処理スピードも速く、手数料が安いなどの好条件もあります。

「IOST(アイオーエスティー)」を活用したサービスが生まれる

「アイオーエスティー」のプラットフォームを活用したサービスもどんどん誕生しています。例えば、ブロックチェーンゲームのCryptoNinja。もともとのCryptoNinjaは「イーサリアム」版となっていましたが、手数料の負担が少し大きかったです。そこで、「アイオーエスティー」版もリリースされています。

大手取引所で上場があるか

現在、国内で「アイオーエスティー」の取引ができる取引所はそれほどありません。しかし、今後認知度が上がり、それ以外の大手取引所での扱いが増えていけば、価格上昇の可能性は大いにあります。

エアドロップ

エアドロップとは、仮想通貨やトークンを無料でもらえるイベントのこと。特定の通貨を保有しているともらえます。エアドロップによって、その通貨の認知度が上がり、需要も大きくなります。「アイオーエスティー」でもエアドロップが時々行われ、その際は価格が急激に上昇しました。

今後価格上昇が期待できる

「アイオーエスティー」には、上記に挙げたような様々な好材料がそろっています。それだけに今後の価格上昇の期待も高いです。

「アイオーエスティー」投資の注意点

「アイオーエスティー」は「ビットコイン」や「イーサリアム」のような名の知れた仮想通貨とは違います。それだけにこれから投資をしようという人にとってはいくつかの注意点があるので、解説しましょう。

値動きが大きく変動

「アイオーエスティー」の時価総額は2022年2月時点で57,337,069,893.77円。「ビットコイン」の時価総額が96,711,068,589,758円ですから、それよりはかなり少なくなっています。時価総額が低いということは、少しの資金の流れがあっただけでも、値動きの変動幅が大きくなるということ。急騰・暴落なども起こりやすいです。そのため、購入すると、多く儲かることもあれば、大損する恐れもあります。価格上昇への期待もありますが、損失リスクについても頭に入れておく必要があるでしょう。

情報量が少ない

「ビットコイン」や「イーサリアム」のような代表的な仮想通貨についての情報は多く出回っています。それらに比べると、「アイオーエスティー」はまだ名があまり知られていませんから、情報量が少ないです。購入しても、最新のニュースを取得しにくいですから、自分で公式ツイッターや公式テレグラムなどをチェックしなければいけません。

IOST(アイオーエスティー)」はどこで購入できる?

「アイオーエスティー」を購入できる国内の仮想通貨取引所はコインチェックOKCOIN JAPAN。コインチェックの販売所からは16種類の仮想通貨を購入できますが、そのうちの一つが「アイオーエスティー」。2020年9月8日から取り扱いを始めました。

一方、OKCOIN JAPANでは販売所で5種類、取引所で10種類の仮想通貨の取り扱いがあります。その中に「アイオーエスティー」が含まれています。取引所での「アイオーエスティー」の扱い開始時期は2021年9月10日です。

仮想通貨「IOST(アイオーエスティー)」のまとめ

「アイオーエスティー」はまだそれほど名の知れた仮想通貨ではありません。しかし、国内のいくつかの取引所が取り扱いを開始したこともあり、今後の普及が期待されています。いくつかの注意点はあるものの、価格上昇の可能性も大いにあります。そういう意味では、今後の投資先の候補に入れておいてみてはいかがでしょうか。

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